【日本人なら知っておくべき】日本100名城の旅【愛知県・三重県】
日本国内には数多くの城郭があります。
古代から中世、近世に至るまで
歴史の舞台となった名城の数々。
古来からの姿を残しているものもあれば、
石垣などの遺構を残すのみのものもあり。
そうした各地の名城を巡るのも旅の醍醐味です。
今回は日本100名城に選ばれた愛知県・三重県の名城をご紹介します。
この記事の目次
日本100名城とは
日本100名城とは財団法人日本城郭協会により定められた名城の一覧です。
数多くある日本の城郭から、各都道府県一つ以上五つ以内、
知名度・重要度・保全や復元の状況などを基準に
歴史や建築の専門家による審査のもと選定されました。
江戸城や大阪城、国宝姫路城などが選ばれ、
愛知県・三重県からは合わせて6つの名城が選定されています。
愛知県犬山市・犬山城
出典:Wikipedia
犬山城は別名「白帝城」とも呼ばれる平山城。
戦国時代に織田氏の砦が築かれていましたが、
織田信長の叔父・織田信康が改修して築城し、
尾張と美濃の国境の拠点として機能しました。
以降度々城主を変えますが、
江戸時代に入り尾張藩徳川氏の付家老・成瀬氏の居城となり、
犬山城は2004年までは成瀬氏の個人所有となっていました。
(現在は財団法人「犬山城白帝文庫」による所有)
天守は江戸時代に建造された「現存天守」であり、
国宝にも指定されています。
住所:愛知県犬山市大字犬山字北古券65-2
アクセス:名鉄犬山駅または犬山遊園駅より徒歩15分
愛知県名古屋市・名古屋城
出典:Wikipedia
名古屋城は「名城」「金鯱城」とも呼ばれる名古屋のシンボル。
古くは那古屋城とも呼ばれ、
織田信長はこの城で生まれたと言われています。
尾張の中心が清洲城に移り、那古屋城は廃城となりましたが、
江戸時代に入り徳川氏によって築城され、
御三家の一つ、尾張藩徳川氏の居城として栄えました。
戦時中の那古屋空襲により天守をはじめ多くの建造物が焼失し、
周辺は名城公園として整備されましたが、
昭和34年に天守が再建されたほか、多くの遺構が残されています。
住所:愛知県名古屋市中区本丸1-1
アクセス:名城線市役所駅より徒歩5分
鶴舞線浅間町駅より徒歩15分
愛知県岡崎市・岡崎城
出典:Wikipedia
岡崎城は徳川家康生誕の地として知られます。
室町時代に三河国守護代・西郷氏によって築城されましたが、
家康の祖父・松平清康が城主となり松平氏の居城となります。
東の今川氏・西の織田氏に挟まれた松平氏は
当主の早逝などにもより弱体化、
岡崎城は今川氏の支配下にはいり、家康は人質となります。
桶狭間の戦いで今川氏が弱体化すると家康は独立、
三河国を統一し、遠江国を治めて浜松城に本拠を移すまで、
徳川氏の本拠として機能しました。
家康が関東に移ると豊臣大名の田中氏の居城となり、
現在の岡崎城の原型が整備されました。
江戸時代を通じて譜代大名が城主を務める東海道の重要拠点となります。
天守はじめ多くの建造物は明治期に撤去されたため、
現在の天守は昭和期に再建されたもの。
周辺は岡崎公園として整備されています。
住所:愛知県岡崎市康生町561 岡崎公園内
アクセス:•名鉄名古屋本線・東岡崎駅から徒歩約15分
愛知県新城市・長篠城
出典:Wikipedia
長篠城は室町時代、この地の土豪・菅沼氏によって築城されました。
交通の要衝にあり、武田氏と徳川氏の衝突の最前線であったため、
度々この地を巡って争奪戦が行われました。
中でも天正三年の「長篠の戦い」は有名で、
武田軍と織田・徳川連合軍が激しく戦い、
徳川氏の支配と武田氏の没落を決定づけました。
この戦いの後に長篠城は廃城となり、
現在は空堀や土塁など一部の遺構を残すのみですが、
城跡一帯が国の史跡に指定され、
新庄市立長篠城跡史蹟保存館が建てられています。
住所:愛知県新城市長篠字市場22-1
アクセス:JR東海飯田線長篠城駅から西へ徒歩7分
三重県伊賀市・伊賀上野城
出典:Wikipedia
伊賀上野城は「上野城」「白鳳城」とも呼ばれます。
古くから交通の要衝として砦が築かれていましたが、
関ヶ原の戦いの後に築城の名手と呼ばれた藤堂高虎が入封し、
現在の上野城の原型が整えられました。
明治期の廃城令により多くの構造物が破却されましたが、
天守が復興されたほか、石垣や堀、
曲輪跡などの遺構が残されています。
住所:三重県伊賀市上野丸之内
アクセス:伊賀鉄道上野市駅から徒歩約8分
三重県松阪市・松坂城
出典:Wikipedia
松坂城は「松阪城」とも表記されます。
戦国末期に近江国から伊勢国に移った
蒲生氏郷によって築城されました。
氏郷が会津に転封となって後は城主が次々と変わり、
江戸時代には紀州藩徳川家の藩領となり明治維新を迎えます。
現在は石垣を残すのみとなっていますが、
松坂城の石垣は安土城と同様の形式にて築かれ、
非常に評価が高く、多くの歴史ファンを魅了しています。
住所:三重県松阪市殿町
アクセス:JR紀勢本線・近鉄山田線 松阪駅から徒歩約15分
まとめ
以上、今回は愛知県・三重県の名城をご紹介しました。
東海道の要衝として歴史の中心となってきた地域だけに、
数々の有名人物にゆかりのある名城ばかりです。