【2015年3月14日開業】上野東京ライン開業で考えられるメリットとデメリット
2015年3月14日、JR東日本ダイヤ改正にともない、上野東京ラインが開業します。
高崎線・宇都宮線・常磐線が東海道線直通となり、通勤通学はもちろん、首都圏の輸送ネットワークが強化され、旅行や観光にも大きな影響を与えることが予想されています。
今回はこの「上野東京ライン」の上野東京ライン開業で考えられるメリットとデメリットをご紹介いたします。
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この記事の目次
上野東京ラインとは
出典:Wikipedia
上野駅-東京駅間は東北新幹線の建設の際に線路が分断されていましたが、高架線を建設し路線を再度つなげることで、2015年2月現在上野駅どまりとなっている「高崎線」「宇都宮線」「常磐線」が東京駅ま延伸し、東海道線と直通運転を行うこととなります。
これにより、群馬県・栃木県・茨城県と神奈川県・静岡県が東京駅経由でつながることになります。
メリットその1・混雑緩和
2015年2月現在、高崎線・宇都宮線・常磐線は上野駅どまりとなっているため、秋葉原・東京方面へ向かう乗客の乗換えで混雑し、また山手線・京浜東北線の「上野-御徒町間」の混雑率は230%と、首都圏の鉄道で最も高い区間となっています。
上野東京ラインの開通により、この区間の混雑率は低下することが予想されます。
また、現在運行されている「湘南新宿ライン」のバイパス的役割を果たすことにより、混雑の緩和にも影響を及ぼしそうです。
メリットその2・利便性向上
上野駅や東京駅での乗り換えが不要となります。
上野駅-東京駅間は停車駅は設定されず、所要時間が10分近く短縮され利便性の大幅な向上が予想されています。
また、東京駅だけでなく、中央リニア新幹線の始発駅として予定されている品川駅や、現在検討中の羽田空港方面への連絡線とのアクセス向上も期待されています。
メリットその3・首都圏鉄道ネットワークの強化と輸送力向上
北関東と南関東が東京駅経由で繋がることにより、首都圏の鉄道ネットワークが大幅に強化されます。
それにより、新規の利用者や他社路線利用者の転移も見込まれ、首都圏の人の流れに大きな影響をもたらすと予想されています。
東武鉄道伊勢崎線は現在、東京メトロや東急田園都市線と相互乗り入れ運転を行っているため、都心部への移動に東武鉄道の利用する人も多いのですが、路線や移動の場所によっては上野東京ラインの利用者が増えること間違いなしです。
また、特急や臨時列車も乗り入れるため、通勤だけでなく観光客の足としての需要も多くなりそうです。
デメリットその1・環境面の問題
デメリットとしては日照権・振動・安全・気候の変動など、環境面での問題があげられています。
上野・東京間は高架線となるため沿線住民が生活環境の変化を懸念しており、2007年には建設差し止めを求める訴訟も行われました。
デメリットその2・運行障害の多発
直通運転が増えることにより、事故時などにおける電車の運休や遅延などの運行障害の多発が懸念されています。
現在広域にわたって運行している「湘南新宿ライン」でも一部地域での事故の影響により、全線にわたり運行障害が影響することがあり、上野東京ラインにおいても
「群馬の事故で、神奈川の電車が遅延する」
「神奈川の電車トラブルで、栃木のダイヤに乱れが」
などということも、決してあり得ない話ではないのです。
まとめ
以上、今回は上野東京ラインのメリットとデメリットについて考察しました。
もちろん希望的観測や予測の範囲を出ない部分も多々ありますが、利便性が向上することは間違いなしです。